Story

央邦皇都、コルトバレス。

中心街には幾多もの摩天楼がそびえ立ち、空路に沿って走る自動車の群れは夜空に赤い残光を描き続ける。

下町のマンションに住む大学生、イクスは悩んでいた。大学からの帰宅路で警備中の機械兵から全く身に覚えのない尋問を受けたのだ。

それからというもの度々彼らの追跡に遭い、ついには拘束されそうになったその時機械兵は火花を上げてアスファルトに倒れ込む。

唖然とするイクスを一瞥し、今しがた破壊した鉄塊を転がしながら少女は銀の髪をなびかせた。

「あなた…災難ですね、これから」